Instagram Storiesがもたらす3つの利点
Instagramが新機能、Instagram Storiesをリリースした。Instagram Storiesは24時間で投稿した写真・動画が消える、Snapchatの提供するストーリーとそっくりのサービスである。一体Instagramの目指す先はどこにあるのか。
(http://blog.instagram.com/post/148348940287/160802-storiesより)
僕は自分の中で、Instagramは、「自分の生活の中で撮影できたいい写真を保存・共有するサービス」であるととらえていた。いわば、デジタルなアルバムとして考えていたわけだ。一方でSnapchatは友達とふざけあう、メッセンジャーアプリに近いようなコミュニケーションツールとしてとらえていた。
そこでこのInstagram Storiesである。いい写真をコレクションするツールであったはずのInstagramのはずが、24時間で写真が消えるのである。これではInstagramの提供する価値とはそぐわないサービスなんじゃないか、そんな風にはじめは考えたわけだが、よく考えてみれば、これがうまいことマッチするのだ。
これからは変な写真・微妙な出来の写真も投稿できる
(http://hot-topic-news.com/funny-picより)
Instagram Storiesを使えば、24時間後には写真は自動的に消える。つまり、写真のクオリティや、後から見られることに関してはそれほど気を使わないでよくなる。もし反応が良ければ後で通常の投稿のほうに追加しておいてもいい。
僕はただの面白い写真や、Instagramに投稿するほどではないなと思っていた写真をTwitterに投稿していたのだが、これからはInstagramに投稿することも可能になる。フォロワーに見てもらい、コメントをもらうことがInstagramでも可能になる。
タイムラインを埋めつくす心配をしなくていい
(http://m.sponichi.co.jp/entertainment/news/2014/08/02/kiji/K20140802008675250.htmlより)
これからは自分の投稿がInstagramのタイムラインを埋め尽くす心配をしなくてもいい。とっておきの写真は今まで通り投稿し、そうでない写真はStoriesに投稿しよう。自分のプロフィールページに残る写真は洗練されたものになるだろうし、フォロワーに疎まれることもない。
どちらかというとこれは、タイムラインを埋め尽くす僕の何人かのフォロワーに向けてのメッセージだが。
Instagramは今まで通り自分のアルバムであれる
(http://www.chrissemplephotography.co.uk/wedding-albums%20simplicity-storybook-wedding-albumより)
Storiesへの投稿はプロフィールページに残るわけではない。今まで通り、いい写真を通常のやり方で投稿し、自分だけのアルバムを作ればいい。むしろそこまでよくない写真をStoriesへ、と振り分けることで、アルバムはより洗練されるかもしれない。Storiesが通常の投稿を傷つけることはない。
まとめ
StoriesはSnapchatのマネであろうことからも分かるように、コミュニケーションツールとしての側面が強く、既存のアルバムとしての側面とはまた別のサービスととらえられるのではないだろうか。既存のサービスの価値を壊すことなく、うまく新しいサービスを提供しているのではないかと思う。
いいね機能がないこともInstagram Storiesの特徴である。ここからも、InstagramのStoriesをメッセンジャーアプリのようなコミュニケーションツールとして利用してほしいというInstagramの意図が読み取れる。
また企業として、同じ画像を扱うソーシャルメディアとして、Instagram StoriesはInstagramからSnapchatへの同質化戦略という挑戦状でもあるのではないだろうか。
